食養学入門 15 1-13

 

6.自然破壊は社会の破壊へ

 

能率主義、効率主義が災いして、自然環境、社会環境をどんどん悪くしているわけです。

 

バブルの崩壊なんてものは、実は薬剤をどんどん投入して、時間軸をスピード進行させてしまい、そこに破綻が起きたのです。

 

どうして破綻が起きたかというと、自然環境の時間と社会の経済活動で起きている時間軸が、全然合わなくなってしまったからです。

 

その限界点が来た時に崩壊、崩れたということです。

 

その結果、我々の国がどうなっているかというと、悪化が最も端的に現れているのは「食料の自給率」の問題です。

 

この食料自給率が何%くらいあるかご存知でしょうか。

 

実に40%を切ろうとしている。

 

国産の食べ物で人口をまかっているのは40%しかないのです。

 

あとの60%は全て輸入食品で我々は生きているのです。

 

これが日本の構造的欠陥というものです。

 

先進資本主義国で、日本以外に食料自給率が40%なんて国はありません。

 

フランスが60%を割った時、「これは大変だ」と増産に励み回復しました。

 

こんなにひどい状態なのは日本だけです。

 

 

ところがこれでいいと思っている人がほとんどなのです。

 

我が国のいわゆる政治家も「これでいいんだ」と。

 

日本は工業立国だから、工業で食っていければいいと思っているのです。

 

では農業はどうすればいいのかといえば、全部輸入したらいいんだというのです。

 

日本のような狭い国で農業をやるのは間違っている。

 

とにかく工業製品をどんどん作って、食料は輸入すればいいと。

 

こういう異常な考え方をしているのは、日本の財界と政治家だけです。

 

 

この食料自給率が、我々の悩みの原因なのです。

 

わたしは人の悩みの根源は「じっとしていても腹が減る」ところにあると思っています。

 

全ての悩みは原因をたどればここに行き着きます。

 

口が問題なのです。

 

要するに、食べ物が我々の国では40%しか作られていないと。

 

これが悩みの根源になっていることに気付いて欲しい。

 

人口1億2000万人の40%、つまり4800万人しか生きられないということなのです。

 

食料輸入が全てストップしてしまったら、これだけしか生きられませんよという事なのです。

 

残りの人は、病気になるとか、飢え死にするとか、どんどん淘汰されて、最終的にはこの人数しか養えない国なのです。

 

 

ところが我々は現実に生きています。

 

この1億2000万人はどうして生きているかというと、輸入産物を一人に平均化しているのです。

 

人体のシルエットをイメージしてください。

 

胸から上の40%が国産物、そこから下の60%を輸入産物でまかなっている。

 

上半身には実体がありますが、下半身は半透明状態。まるで幽霊ですね。

 

我々は幽霊状態になっているので、常に悩みに取り憑かれているということなのです。

 

連日のように、とんでもない事件が起こっていますが、全部ここから来ているのです。

 

下半身が幽霊状態ですから、考えていることは全部妄想、白昼夢みたいなことを考えているのです。

 

その妄想がいろんな事件を生産したり、空想的な思想を生み出しているのです。

 

実体のないバブルに踊ったのもそれです。

 

それら全て、この食料自給率から起こっているのではないでしょうか。

 

 

人は食べ物が十分にあれば安心なのです。

 

心理は安定的になります。

 

食べられなくなると、非常に不安定が起きてくるのです。

 

我々日本人が持っている、どこかしことなく抱えている何らかの不安感というのは、この食料自給率40%から生まれている。

 

わたしはそう思っています。

 

(つづく)

 

 

※この記事はBL研究所 所長 冨田哲秀著『食養学入門(2004年)』より抜粋しております。

 

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